rhのブログ

日々思ったことについて、書くかもしれない

格闘ゲームとe-sportsについての雑記

 プロ格闘ゲーマーの動画をYoutubeなどで見る。ウメハラが地上波に出たり、ときどが経済関係の番組に出たりしている。

 ラジオを聴く。アルコアンドピースが板橋ザンギエフの話をしていたりする。

 時代は変わった、のだろうか。e-sportsの波が来ている、のだろうか。

 現実的に見れば、日本で、あるいは世界で格闘ゲームが最も盛り上がったのは、ストリートファイター2からバーチャファイター2あたりの時代、つまり90年代前半〜中盤頃なのかもしれない。売り上げ的にもメディアでの取り上げられ方的にも。

 e-sportsとして見ても、格闘ゲーム業界の規模はMOBAやFPSなどと比べれば相当小さい。プレイヤーの収入という観点から見れば、桁1つは違っているらしい。

 格闘ゲームにはまだまだ盛り上がる余地がある、のだろうか。

 

 『3月のライオン』というマンガがキッカケで、将棋に興味を持った。

 独学で少し戦法を学んだり、詰将棋アプリで遊んだりした程度だが、将棋と格闘ゲームには共通点がある、と思う。

 自己研鑽。駆け引き。戦略性。

 将棋について知るまでは、年々ゲームルールが変わっていく格闘ゲームと、永久的に変わらない将棋はちょっと違うな、と思っていた。

 しかし将棋の世界には戦術の流行り廃りというものがあり、日々新たな戦術が開発され、同じようにそれに対する対策が考案されるといういたちごっこが繰り広げられている。

 そういうのって、格ゲーのルール変更に似ているかもしれない。

 

 そして将棋も格ゲーも敷居が高い。それはもう、ムチャクチャに高い。なにしろやる人の実力がダイレクトに出るわけで。

 でもその分、努力の結果が反映されやすく、成長を実感しやすい。脳の報酬系をダイレクトに刺激してくれる。ギャンブルみたいにお金もかからない。時間はムチャクチャかかるけど。

 今はネット対戦の普及で、自分と同じくらいの強さの人と簡単に戦えるようになった。

 にも関わらず、格闘ゲームはあんまり流行ってない。なぜだろう。

 一番に思いつくのが、ハードルが高すぎる、間口が狭すぎるという問題。

 ゲームセンターが衰退の一途を辿っている現在、格闘ゲームを始めるには家庭でプレイできる環境を整えねばならない。

 ゲームハードを買い、ソフトを買い、ネット環境を引く。これだけでも人によっては難しい。今どきテレビが無い家も珍しくないらしいのでモニタも必要だし、本格的にやるならスティック型のコントローラーも要る。

 買おうと思えば100円ショップで盤と駒が買える将棋と比べれば大幅なディスアドバンテージである。

 

 それを乗り越えて格闘ゲームをプレイし始めたとして、今度は最初の一回勝てるようになるまでの道のりが果てしなく険しく、更にそこから上達するためのルートを見つけるのも途轍もなく難しい。

 RPGのように攻略本を読めば誰でもクリアできるわけではない。もちろんそれなりのセオリーはあるのだが、ただプレイするだけではそのセオリーにたどり着くことすら出来ない。人に聞く、ネットで調べる、自分で調べるなどせねばならない。

 そしてある一定のレベルに達すると、今度は自分自身に足りないものを自分で探し出す作業となる。

 自分との戦い、と言えば聞こえがいいが、あまりにもストイック過ぎて普通の人はそんなことやってられない、となるのが普通。何しろ普通。

 

 それ以前に、格闘ゲームのタイトルを制作するメーカーがちゃんとしてくれなければいけないのだが、最も主要なタイトルであるストリートファイター5があの有様。

 「対戦は面白いのにソレ以外がダメすぎる」と言われ続けてはや一年。一向に改善の気配が無い。

 他のタイトルはそれなりに頑張っている印象だが、現状で格闘ゲームのプロといえばKOFブレイブルー、鉄拳などで数名いる他は全てスト5プレイヤーに集中している。

 なによりストリートファイターには「格ゲー=ストツー」という圧倒的なブランド力がある。なのにアレがアレ。武井壮もやめちゃったし。

 まぁ大元がちゃんとしてないという点では現在の将棋界に似ていなくもないかもしれない。似ていたって良いことなんて一つもないけど。

 

 本気で格闘ゲームを流行らせたいなら、「日本格闘ゲーム協会」みたいなのを早急に作った上で、全国のアミューズメント施設で無料でスト5の快適なオンライン対戦を遊べるようにする、くらいの勢いが必要なのかもしれないけど、道のりが遠すぎて気も遠くなる。

 でもホント、格闘ゲームって面白いんだよ。見るのもやるのも。ということだけはお伝えしておきたい。

 

追記

 格闘ゲームの今後について3月のライオンと絡めて記事にしたら、翌日ウメハラがbeasTVで同じような話をしていた。プロゲーマーのレッスン問題があった直後なので十分ありえることではあるが、あまりにも奇遇だったので記念にその旨を記しておく。