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ドラゴンボールファイターズのGO1対SonicFoxエキシビジョンマッチを観た感想

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 3月17日、アメリカの格闘ゲーム大会「FINAL ROUND 2018」でエキシビジョンマッチが行われた。

 ゲームタイトルは「ドラゴンボールファイターズ(DBFZ)」。対戦したのは日本の「GO1」選手と、アメリカの「SonicFox」選手。いずれもプロゲーマー。

 新作タイトルであるDBFZにおいて、日米それぞれで最強と目される2人の対戦に、多くの注目が集まった。

 エキシビジョンマッチは先に10試合勝った方が勝利となる形式。お互いの実力がハッキリ出るとされる長期戦。まさに最強決定戦にふさわしい。

 GO1選手は10年近いキャリアを持ち、異常に高い反応速度に裏打ちされた防御能力を有することから「GO1はガードでハメる」とまで称されるプレイスタイル。操作精度や戦略性なども高次元。

 一方のSonicFox選手は、まだ若手ながら数多くのゲームタイトルで実績を重ねているプレイヤー。高ダメージコンボで相手を一気に倒しきることに長けている。

 DBFZはお互いのプレイヤーがそれぞれ3人のキャラクターを操って戦うのだが、その中でも「ベジータ」というキャラは高いアシスト性能を持っており、多くのプレイヤーが使用している。

 しかしSonicFoxはそのベジータを「性能が低い」と評価した。これには反対の意見を持つものも多かったが、SonicFoxは大会でベジータを使う選手たちをことごとく打ち破り続けてきた。

 そんな中で決まった今回のエキシビジョンマッチでは、GO1選手がベジータを使用していることから、「ベジータの強さ論争」に決着が着くのではないか、という期待も寄せられたのである。


 試合が始まると、最初の2試合はSonicFoxが持ち前の攻撃力を生かして圧倒。ちなみにこの時アメリカからの中継がトラブルでストップしてしまったが、試合を観戦していたプロゲーマーの「ももち」選手が会場を撮影して配信してくれたおかげで、日本の視聴者は観戦を続けることができた。

 しかし3試合目から徐々にGO1選手がSonicFox選手の動きに対応し始め、3連勝。

 その後は2試合しか落とすことなく、結果的にはGO1選手が10勝4敗で勝利を収め、エキシビジョンながら実質的に世界最強の栄誉を手にした。


 ここからは個人的な戦況分析として、GO1選手勝利の要因を4つほど挙げてみたい。

 1つ目のポイントはSonicFoxの使用キャラである「ゴクウブラック」と「ヒット」。この2キャラは、「相手にガードを強いるのは得意だが、そこからガードを崩すのがやや難しい」という特徴がある。

 ゆえにずば抜けた防御性能を持つGO1選手のガードを崩すことができず、逆にそこからの反撃を受けてしまう場面が多く見られた。

 2つ目は、全キャラ共通で使用可能なガード不能技「ドラゴンラッシュ」。この技は発動までの時間が遅く回避されやすいという欠点がある。

 これまでの大会などで、SonicFox選手はこのドラゴンラッシュを積極的に使用しガードを崩していくスタイルで勝ちを築いてきた。

 一方のGO1選手は、人間離れした反射神経によって、他のどのプレイヤーよりも高い精度でドラゴンラッシュを回避することで知られていた。

 その2人の戦いとなった今回の試合は、後半に進むに連れてGO1選手がドラゴンラッシュを回避する頻度が増え、最終的にほぼ100%の回避確率にまでなっていた。

 3つ目が、GO1選手の先鋒キャラである「孫悟飯(青年期)」。このキャラは、一度相手に技をガードさせることに成功すると、そこから強制的にガードを崩す選択肢を何度も仕掛けることができ、ガードを崩すことに成功すればそこから大ダメージを奪うことができるというハイスペックキャラ。

 しかしSonicFox選手はこのキャラに対する対策が甘い場面が見られた。ガード中でも発動可能な反撃技のタイミングに失敗し、逆にコンボを食らってしまったり。これはアメリカに孫悟飯を使う強豪プレイヤーがおらず、対戦経験を積むことができなかったことが原因だったのかもしれない。

 最後に4つ目が、SonicFox選手が「弱い」と公言してきたキャラである「ベジータ」。

 最近になってベジータの「空中で飛び道具技を撃って牽制し、近寄ってきた相手を必殺技で迎撃する」という戦法が強力である、ということが主に日本国内で注目を集めていた。

 そしてその戦法に対して、SonicFox選手の使用キャラのうち「人造人間16号」と「ヒット」の2キャラが、性能的にかなり不利だった。

 最後の試合を決めたコンボの始動技がベジータのアシスト技であったことも、皮肉であり、かつドラマチックであったと言える。


 結果的にGO1選手の勝利となったが、若手のSonicFox選手にはまだまだ伸び代がある。今後のリベンジマッチにも期待したいところである。


 と、できる限りスポーツの試合レポートみたいに書いてみたけどいかがでしょう。

 っていうかFINAL ROUND 2018の本戦トーナメントが今現在まさに進行中。ベスト8の決勝は月曜の未明。きっと2人とも勝ち上がってくるだろう。もしかしたら直接対決があるかも? うーん、楽しみ。